F15タンク落下:ショートの火花が原因 空自が発表
タンク落下事故の調査結果を発表する航空自衛隊の幹部ら=石川県小松市の小松基地で2011年12月2日午後6時21分、宮嶋梓帆撮影
脱落したナット
航空自衛隊小松基地(石川県小松市)に所属するF15戦闘機の燃料タンク落下事故で、小松基地は2日、タンク内の配線のショートで生じた火花が、気化した燃料に引火し爆発したことが原因だったと発表した。
配線は機体へ送る燃料を遮断している電磁開閉弁用で、左翼下にあるタンク内のアルミ製配管に収められている。基地によると、配管の継ぎ目を固定するナットが脱落し、配線が機体の振動で配管の継ぎ目部分でこすれ、表面を覆うビニールの被膜がはがれて配管と接触しショートしたらしい。
ナットの点検は空自の整備項目にはなく、事故機のタンクは約5年間、締め直していなかった。事故後、全国のF15のタンクを検査したところ、約2割でナットが緩んでいた。空自は再発防止策として年1回、タンクを分解してナットの点検をするよう整備方法を変える。【松井豊】
◇空幕長が陳謝
小松基地所属のF15の燃料タンク落下事故について、岩崎茂航空幕僚長は2日の記者会見で「多大なご迷惑と不安を抱かせたことについて改めて深くおわび申し上げます」と謝罪した。地元の了解を得た上で、北海道・千歳、茨城県・百里、岐阜県・岐阜、福岡県・築城など全国7基地で近くタンクを付けての訓練を再開したい考えだ。
毎日新聞 2011年12月2日 20時57分(最終更新 12月2日 23時37分)
http://mainichi.jp/photo/archive/ne...00c.html?inb=yt
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<F15>部品の一部が落下…訓練中に 百里基地所属
毎日新聞 12月9日(金)22時46分配信
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航空自衛隊のF15戦闘機=茨城県小美玉市で佐々木順一撮影
航空自衛隊は9日、百里基地(茨城県小美玉市)所属のF15戦闘機の右尾翼の一部が訓練中に破損し、落下したと発表した。振動を抑えるため尾翼先端部に取り付けられた筒状のアルミ製部品の先端(直径5センチ、長さ約25センチ、重さ約2キロ)が折れた。同基地は地元自治体や警察に連絡し、捜索したが部品は見つかっておらず、被害の情報も入っていないという。
同機は9日午後0時40分ごろ百里基地を飛び立ち、太平洋上で戦闘訓練をするなどして午後1時半に着陸。10分後の点検で破損が見つかった。原因は判明していないが「入念な点検を実施して再発防止に努める」として訓練は継続する。
F15は7月以降、沖縄沖での墜落と石川県での燃料タンク落下、宮崎県での部品落下と事故が相次ぎ、タンク落下後は3週間以上にわたって飛行訓練が中止された。【鈴木泰広】
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=2...000104-mai-soci